人生を変えたワーホリ生活。- オーストラリア/メルボルン – ④
帰国までの後半の6ヶ月間
バリスタとしてのキャリアをスタートし、帰国までの期間は約10ヶ月。
後半の半年間はどんな生活だったのか?をここでは綴ります。
結果からお伝えすると
メルボルンでの1年間で、バリスタとして4箇所で働く経験を積めました。
バリスタとしてお給料もらえたのは向こうに着いて3ヶ月目くらいからだったので約10ヶ月間。
1店舗目 : 最初の皿洗いからバリスタに成り上がったお店。
2店舗目 : 厳しいトレーニングの結果、紹介してもらえたお店。
3店舗目 : そのお店の姉妹店。( たまにヘルプで呼ばれて入ってました )
4店舗目 : スキルアップのために新たに挑戦したお店。
どのお店も忙しく、コーヒーを作るということにフォーカスできた10ヵ月でした。
特に後半6ヵ月は一つ前の記事で述べたように、” 意識して “ バリスタという職業に向き合いました。
所作
バリスタという職業は仕事姿をお客様に見られます。
故に一つ一つの動作が美しくあるべきです。
それを意識し始めてからは、休みの日に行くカフェのバリスタの動きを食い入るように見つめ、いろんなバリスタの所作を見るようになっていました。
速ければいいってものでもなく、スピードと清潔感、均一性、無駄のない動きが求められます。
意識してるうちはまだまだ足りておらず、無意識で綺麗に清潔に動けるようになる必要があります。
無意識にできるようになるためには、常に意識し続ける他ありません。
味作り
バリスタの毎朝の開店前ルーティンの1つ、ダイヤリングと言われる味合わせをできるようになる必要もあります。
最初から出来る人はもちろんいません。経験から得られる感覚がとても重要になってきます。
ダイヤリングとは…
レシピ作りのことです。エスプレッソもフィルターコーヒーにも共通して言えることですが、特にエスプレッソに関しては毎日レシピが同じということはそんなに多くないです。
様々な外的要因、内的要因を加味して調整し、その日のベストの味作り(レシピ作り)をする作業のことです。
何gの豆を使って、何gのエスプレッソ(液体)を抽出するのか。
グラインダーの挽き目はどの目盛りが今日はベストなのか。
それを抽出する時間は何秒がベストなのか?
を毎朝調整できる能力も養う必要があります。
もちろん無駄が多くてはいけません。
できるだけ最短距離( 少ない施行回数 )でベストの味まで持っていく必要があります。
豆も牛乳も大切な農作物です。可能な限り無駄は無くしましょう!
常に100点(ベスト)?
個人的な意見ですが、コーヒーを抽出するにあたって毎回100点は限りなく無理に近いと思ってます。
ではどうしてるのか?
毎回80点以上のコーヒーを作れるように心がけてます。
でも、この80点も全てを意識して集中しないと難しいのが現実です。
1日に300杯から多いところだと1000杯とコーヒーを作るお店ばかりのメルボルン。
( 日本は多くても200か300かな? )
その中でバリスタとして働く以上、常に80点以上のコーヒーを作り続けるのは至難の技です。
ですが、その技術と知識が求められます。
前述したように、初めからできる人なんていません。
では何が必要なのか?
80点のラインを自分の中に落とし込む必要があります。
今働いてるお店での80点以上の味はこのくらいなんだ
という自分の中の感覚を研ぎ澄ましていく必要があります。
営業中、コーヒーを作り続ける中で80点を下回ってしまったと思ったコーヒーに関しては絶対に提供してはいけません。
プロとして、コーヒーという食品を扱う者としてその気持ちだけは持ち続けていて欲しいです。
( 個人的意見ですが…笑 )
見た目
見た目でを左右するのはも大半がラテアート。
これも80点以上を常に目指しましょう。
バランスの悪いチューリップより、ど真ん中に綺麗な左右対象のハートが描かれていた方が圧倒的に綺麗に見えると思います。
ラテアートは料理で言うところのプレーティング( 盛り付け ) です。
いくら味が良くても、盛り付けがぐちゃぐちゃでは見た目は美味しくなさそうに見えてしまう。
100点の味の料理でも見た目が20点では満足度は60点ほどになってしまうのは想像に易いかと思います。
逆に80点の味の料理が、80点の盛り付けがされていたら、80点の満足度になります。
コーヒーでも同じことが言えます。
ラテアートだけじゃない、提供方法も重要です。
味も見た目も80点以上のカップクオリティを常に作れるバリスタを目指してくださいね!
何度も言いますが、最初からできる人なんていません。 “ 意識 “ して、経験を積み重ねて感覚を研ぎ澄ましていけば必ずできるようになります。
文章だけでは上手く伝わらないかもしれませんが、バリスタという職業は決して容易いものではありません。
国家資格のようなこれと言った資格がないので、飲食業界では下の方のポジションとして捉われがちです。
ですが、この記事内だけでも習得しないとならない知識と技術がたくさんありますよね。
もっともっとあります。
国家資格レベルの知識と技術が必要な職業だと僕は思ってます。
裏を返せば、これと言った資格がない分誰でもなれます。なりたいと思ったらなれます。
ですが、バリスタを名乗る以上は最低限のコーヒーは作れるようになりましょう。
そのサポートだったらいくらでもします。
本気でこの仕事したい方がいたらぜひご相談くださいね(^^)
難しいことばかり綴りましたが、こんなに楽しい仕事はないと思ってます。
毎日同じ仕事なんてあり得ないし、コーヒーの情報はものすごいスピードでアップデートされていきます。
故に毎日が刺激的です。
お客様との会話も楽しいです。同じ会話なんてないですから。
人が好き、コーヒーが好き
この2つさえ当てはまれば天職と思える人も少なくないでしょう!
後半6ヶ月を振り返って
週に6日間、2つの職場を掛け持ちして働きながら、上のことを常に意識してました。
僕の働いていたお店では1日に500杯くらいは作っていたので、週に3000杯。それを半年間続けたので、かなりの数コーヒーを作ったことになります。
今思えばそれでも足りてなかったです。
日本に帰ってきて自分の未熟さに気付き、更に磨きをかけました。
今もコーヒーの情報はアップデートされ続けてます。
まだまだ稼げる仕事ではないけれど、素敵なお仕事ですよ。
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